休日に情シスが呼び出される理由として、業務の属人化が挙げられます。過去の経緯や設定について「彼にしかわからない」という場合には、その担当者が休日に呼び出される可能性が高くなります。しかし、この状態は万が一担当者が倒れた場合に事業が止まってしまう「シングルポイント・オブ・フェイリア(単一障害点)」としての危うさを抱えているといえます。
障害の緊急度がわからず、「システムが動かない=全て緊急」と現場が思い込んでいることも、休日の呼び出しが発生する原因です。翌日でも問題ない軽微なバグと、全社が停止する重大な障害が同列に扱われている状態であり、現場の利便性を優先しすぎた結果、情シスの生産性を著しく損なっているという課題を抱えているということになります。
システムは不眠不休で動いているとしても、それを扱う人間には休息が必要です。担当者が1人しかいない場合には、トラブルがあると休日でも関係なく呼び出しがかかることになります。このように、1人の担当者に全ての責任を負わせる体制は、組織としての「設計ミス」といえます。無理な運用体制を続けている場合には、ヒューマンエラーやメンタルダウンによる損害リスクの発生が考えられます。
例えば、「緊急」「重要」の定義を全社に周知することが大切です。例えばECサイトの決済不可、基幹システムの前提しなど、「情シスが休日対応する基準」を明文化し、それ以外の状況は翌営業日の対応と決めておきましょう。従業員のリテラシー向上により、不必要な情シス呼び出しを防ぎます。
頻発する軽微な警告が、本当に重要なアラートを埋もれさせているという状況がある場合には、改善が必要となります。このケースでは、「本当に対応が必要な時のみアラートを鳴らす」という設定に変更することによって、情シスの心理的な負担軽減につながります。
AWSなどの標準機能を用いた、「インスタンスの自動再起動」「プロセスの自動再開」など技術的な対策を行い、人の手を介さずに復旧させます。IT投資によって物理的な呼び出し回数を減らします。
休日対応を当たり前にしないためにも、拘束時間に対して正当な対価(手当)を支給するよう制度設計を行うことも大切です。サービス残業の常態化を防ぎ、会社として業務実態をコストとして正しく把握することが大切です。
属人化を解消するための対策も必要です。誰でも(あるいは外注先でも)一次対応ができるように、「手順書」を作成します。個人の技術に依存することなく対応できるように、「組織の資産」としてのマニュアル整備を行います。
情シスが休日待機を行う場合には、拘束の程度により労働時間とみなされ、手当が必要となります。また、呼び出しで実働した場合には「休日労働」となり割増賃金の支払い義務が発生します。後日代休を取る場合にも、この割増分の支払いは免除されない点に注意が必要です。
休日や夜間の一時対応を外部に委託すれば、情シスが呼び出されることがなくなります。また月額費用を支払うことによって、現場にとっても24時間いつでも相談ができるという「安心」を得られます。
「一人情シス」の場合には、有給休暇が極めてとりにくい状態であるといえます。しかし代行会社がバックアップを行なっていれば、担当者も不安なく有給休暇を取得でき、担当者の離職防止にもつながります。このように「情シスが安心して働くことができ、辞めない環境」を作ることによって、中長期的にもコストを抑えられます。
監視代行業者を利用する場合には、月々のコストがかかります。しかしもし情シスの担当者が離職してしまった場合、新規採用と教育のためのコストとして大きな費用が発生します。このように外注の活用によって人件費と採用リスクを抑えることに繋がり、経済的なメリットが得られるといえます。
環境の改善を会社に提案するには、まずは実績データを集めることが必要です。例えば呼び出し回数や対応時間、深夜対応の頻度を数値化して、経営層に提示を行います。このように、感情論ではなく実際のデータに基づき改善要求を行うことが大切です。
もしさまざまなデータを提示しても会社が改善に応じない場合もあるかもしれません。そのような場合には、今後も健康に働くためにも転職を視野に入れることもひとつの選択肢といえます。
こちらの記事では、「情シスの休日呼び出し」への対策について解説してきました。いつ呼び出しがかかるかと不安な状態では、なかなか業務に集中することが難しいといえます。しかし、呼び出しへの対策は個人での努力で改善するのは難しく、「会社の課題」です。仕組みを変えることにより、DX推進や戦略の立案など情シス本来の業務に集中できるようになります。
AWSの運用をお任せするのは「手段」で、目的は抱えている課題を解決するため。ここでは代表的な委託理由を3つご用意しました。
目的別に、おすすめの運用代行パートナーをご案内します。
引用元:公式HP
https://denet.ad.jp/
Web開発や自社サービスを運営している会社など、そもそもAWSの運用がメイン事業ではない場合、運用部門がコストセンターになってしまっていることも。
本来取り組むべきなのは、もちろん会社のコア業務。注力したいなら、いっそのこと運用を丸投げしてしまう、という手もあります。
引用元:株式会社サーバーワークス
(https://www.serverworks.co.jp/)
日々の運用で起こるのは、サーバーの再起動やパッチ適用といった定型業務ばかり。
個別のトラブルは別ですが、決まりきったフローに社内のリソースを使いたくない場合、定型業務はアウトソースしてしまうのもあり。さらにラクしたいなら、自動化処理してくれるパートナーを見つけるのがベスト。
引用元:クラスメソッド株式会社
(https://classmethod.jp/aws/)
運用を任せきると安心ですが、社内にノウハウが溜まらないのが気になる。今のところ運用は委ねたいけれど、ゆくゆくは内製化していきたいので、そこまでサポートしてもらいたい。
それなら伴走しながら運用のノウハウも教えてくれるような、内製化支援ができるパートナーが理想的。